流れ雲 第一章〜生け贄〜
狭いながらも旧街道に面したその家では夜が明けるはなからひっきりなしに車が行き交い、今日も騒々しい中にあった。
一戸建てのその家はアパート群でひしめくこのあたりでは珍しく、小さいながらも立派な庭が付いていおり、建坪も60坪足らずであるにかかわらずソーラーシステムによるオール電化住宅と平均的な町屋にしては少々贅沢な造りになっていた。
階下では今日も友達グループと称する連中が集まって朝から騒ぎ立てている。
家主である女主人はほんの少し前まではスナックを経営していたが、酒と連日の夜更かしが崇り身体を壊して数年前から自宅に引きこもっていた。
それでも朝からビールなぞを飲みながらテレビに見入っているのは、商売柄身についた酒を手放すことが出来なくなったからで、水商売を始めたきっかけも まじめに働くこと自体馬鹿らしいことだと考える節があったし、この家を借りるにしても朝風呂に入り酒を飲むのが何よりも好きな性格だったからで、酔った勢いで寝てしまっても火事になる心配は無いし、何事もボタンひとつで終わると言うのが大方の理由だった。
同居している長男の卓とて同様で、勤める端からいざこざを起こし住居さえも転々とした挙句、食い扶持には苦労しない実家でブラブラするだけの男だった。
この家にあるたった一間だけの二階の部屋で今日も紀子は朝から男に身をまかせていた。
「誠が好きなら借金の返済を手伝ってほしい・・・」
義兄のたっての頼みで紀子は週に数回、この部屋で客をとらされたが、考えてみればこれだけの家に住みながら借金を肩代わりできない理由などどこにも無いことを妙だと思うはずだが、元来世間を疑うことを知らない紀子にしてみれば疑問だに思わなかった。
今日の客というのは木下土木の社長と名乗る妙な性癖のある男で、紀子を抱きに来た時は必ずと言っていいほど紀子の体臭、殊に腋臭を延々と嗅ぎたがる。
それも数日前から予約を入れ、前日から風呂に入っていない紀子の腋がほんの少し汗ばんで異臭を放つところを見計らって鼻を近づけてきては、まるで豚のように嗅ぎまくる。
行為が始まるとこの男は少なくとも2時間以上は紀子を手放さない。
今日も延々と体臭を嗅いだ後、紀子の下腹部に顔を埋め、執拗に汚れた部分を舐めとっていき、組み敷かれている紀子が羞恥といくら抑えても全身を襲う戦慄に身もだえし始めたころになって初めて身体を割って押し入ってきた。
「誠さん・・・ごめんなさい・・・」
うっすらと涙を浮かべながらも紀子はやがて男の動きに合わせて身をしなわせ恍惚に身を浸す時間が訪れた。
男を迎え入れたことで紀子の全身は薄紅色に輝き、全身から妖艶な汗が滲み出始めると自然、男の身体に自らの下腹部を絡ませ、声とも咆哮ともとれる奇声を発しながら登りつめ、やがて周囲の騒音さえも消えるときを迎えていった。
男が紀子から身体を離し、よろめきながら階段を降りて来たのは訪問からゆうに2時間は経過していた。
入れ違いに階下から卓が上がって来た。
普通、弟が付き合っている女に平気で客をとらせること自体妙な話だが、卓はそれを気にかけるどころか自分も一緒になって紀子を抱き、母親も長男の行動に口をはさむどころか生活費を捻出する手段としてむしろあたりまえのように振舞っている。
部屋の中にはつい先ほどまで男女が繰り返していた行為とわかる臭いが充満し、半ば気を失って布団の上に横たわる紀子の上気した女体のめくれた布団からわずかにはみ出した腰のあたりをしげしげと眺めながら口を開いた。
「我慢してくれな。仕方が無いんだ、誠の奴はおまえと知り合う以前にサラ金に手を出して借金を作ったから、いくら木下土木で働いたからって給料は借金で消える。サラ金が取り立ての来た時社長の口添えが無かったら誠の奴は会社にもいられないんだ。」
純真で人を疑うことを知らない紀子はこの言葉に素直に従った。
それをいいことに卓は時々紀子を抱いた「俺がこうやって客を紹介してやっているから誠だって食っていけるんだ、毎日おまえ達の行為を見ていたら俺だって我慢できなくなるときだって・・ なっ わかるだろう・・」
恋人と信じて付き合っている誠の義兄であってみれば、この要求は鬼畜としか言いようがなかったが、誠の生活を考えたとき、紀子には拒む言葉さえ見つかるはずも無かった。
愛情のひとかけらさえ見当たらない義兄の行為にさえ紀子の身体は最初は拒んでも次第に微妙に反応し始め、いつのまにかまとわりついたまま吸い付くように男を迎え入れ全身が熱を帯び上気し、脅されて開いたはずの身体が決して拒まないどころか、むしろ肌を触れ合うことによってある種の快感さえ覚えるようになっていった。
一戸建てのその家はアパート群でひしめくこのあたりでは珍しく、小さいながらも立派な庭が付いていおり、建坪も60坪足らずであるにかかわらずソーラーシステムによるオール電化住宅と平均的な町屋にしては少々贅沢な造りになっていた。
階下では今日も友達グループと称する連中が集まって朝から騒ぎ立てている。
家主である女主人はほんの少し前まではスナックを経営していたが、酒と連日の夜更かしが崇り身体を壊して数年前から自宅に引きこもっていた。
それでも朝からビールなぞを飲みながらテレビに見入っているのは、商売柄身についた酒を手放すことが出来なくなったからで、水商売を始めたきっかけも まじめに働くこと自体馬鹿らしいことだと考える節があったし、この家を借りるにしても朝風呂に入り酒を飲むのが何よりも好きな性格だったからで、酔った勢いで寝てしまっても火事になる心配は無いし、何事もボタンひとつで終わると言うのが大方の理由だった。
同居している長男の卓とて同様で、勤める端からいざこざを起こし住居さえも転々とした挙句、食い扶持には苦労しない実家でブラブラするだけの男だった。
この家にあるたった一間だけの二階の部屋で今日も紀子は朝から男に身をまかせていた。
「誠が好きなら借金の返済を手伝ってほしい・・・」
義兄のたっての頼みで紀子は週に数回、この部屋で客をとらされたが、考えてみればこれだけの家に住みながら借金を肩代わりできない理由などどこにも無いことを妙だと思うはずだが、元来世間を疑うことを知らない紀子にしてみれば疑問だに思わなかった。
今日の客というのは木下土木の社長と名乗る妙な性癖のある男で、紀子を抱きに来た時は必ずと言っていいほど紀子の体臭、殊に腋臭を延々と嗅ぎたがる。
それも数日前から予約を入れ、前日から風呂に入っていない紀子の腋がほんの少し汗ばんで異臭を放つところを見計らって鼻を近づけてきては、まるで豚のように嗅ぎまくる。
行為が始まるとこの男は少なくとも2時間以上は紀子を手放さない。
今日も延々と体臭を嗅いだ後、紀子の下腹部に顔を埋め、執拗に汚れた部分を舐めとっていき、組み敷かれている紀子が羞恥といくら抑えても全身を襲う戦慄に身もだえし始めたころになって初めて身体を割って押し入ってきた。
「誠さん・・・ごめんなさい・・・」
うっすらと涙を浮かべながらも紀子はやがて男の動きに合わせて身をしなわせ恍惚に身を浸す時間が訪れた。
男を迎え入れたことで紀子の全身は薄紅色に輝き、全身から妖艶な汗が滲み出始めると自然、男の身体に自らの下腹部を絡ませ、声とも咆哮ともとれる奇声を発しながら登りつめ、やがて周囲の騒音さえも消えるときを迎えていった。
男が紀子から身体を離し、よろめきながら階段を降りて来たのは訪問からゆうに2時間は経過していた。
入れ違いに階下から卓が上がって来た。
普通、弟が付き合っている女に平気で客をとらせること自体妙な話だが、卓はそれを気にかけるどころか自分も一緒になって紀子を抱き、母親も長男の行動に口をはさむどころか生活費を捻出する手段としてむしろあたりまえのように振舞っている。
部屋の中にはつい先ほどまで男女が繰り返していた行為とわかる臭いが充満し、半ば気を失って布団の上に横たわる紀子の上気した女体のめくれた布団からわずかにはみ出した腰のあたりをしげしげと眺めながら口を開いた。
「我慢してくれな。仕方が無いんだ、誠の奴はおまえと知り合う以前にサラ金に手を出して借金を作ったから、いくら木下土木で働いたからって給料は借金で消える。サラ金が取り立ての来た時社長の口添えが無かったら誠の奴は会社にもいられないんだ。」
純真で人を疑うことを知らない紀子はこの言葉に素直に従った。
それをいいことに卓は時々紀子を抱いた「俺がこうやって客を紹介してやっているから誠だって食っていけるんだ、毎日おまえ達の行為を見ていたら俺だって我慢できなくなるときだって・・ なっ わかるだろう・・」
恋人と信じて付き合っている誠の義兄であってみれば、この要求は鬼畜としか言いようがなかったが、誠の生活を考えたとき、紀子には拒む言葉さえ見つかるはずも無かった。
愛情のひとかけらさえ見当たらない義兄の行為にさえ紀子の身体は最初は拒んでも次第に微妙に反応し始め、いつのまにかまとわりついたまま吸い付くように男を迎え入れ全身が熱を帯び上気し、脅されて開いたはずの身体が決して拒まないどころか、むしろ肌を触れ合うことによってある種の快感さえ覚えるようになっていった。
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